2011年02月28日

なかなか良い『図解:思考は現実化する』

この本は、なかなか良い!お奨めだ。

長所を箇条書きにしよう。
1.解説が非常に分かりやすい。
2.「脳力」なる単語やSSIの宣伝文が、ほとんどない(あることはある)。
3.『7つの習慣』に較べ、内容が非常に実戦向きで、すぐ使用できる。
4.薄い!すぐ読める。

気になる人は、どこまでが原文で、どこまでが解釈なのかと不安になるかもしれない。
大丈夫。9割以上、原文に沿っている。

「脳力」という単語は、ぼくの気づいた範囲では、4カ所に出てくる(P20、P33、P39、P44・・・)。見つけると、ゴキブリがいた時みたいにイラッとくるが、どれも「能力」と置き換えれば済むだけのもの。

人間をパブロフの犬みたいに扱い、
「脳に成功するための暗示を刷り込めば良い」
みたいなことを言い出したら、それは田中孝顕氏が販売する教材の、宣伝に繋がるデータだが、それっぽい箇所は67頁と80頁〜82頁の二カ所しかない。

まず67頁だが、ここでは思考が現実化する理由を、心理学の仮説で説明しようと試みている。
潜在意識の活用は、ヒル自身が述べていることなので、決して創作や後から付加されたものではない。
「潜在意識」という名前で呼ぶしかないような、心の働きがあることは事実で、それをも利用しようというのが、ヒルがまとめた成功者たちの哲学なのだ。

ただし、解説の中にある「再決断」という概念は、もしかしたらエンカウンター・グループのものかもしれない。
だとすれば、それは心理学セミナーでも多用されるが、実証性も実用性も低いものといわざるを得ない。

確かに、人は人生の重大場面に遭遇すると、そこからの自分の行動や生き方を、選択し決定することがある。
マンガ『あしたのジョー 』でも、主人公の矢吹丈は、終生のライバル力石徹と出会ったり、青山君のこんにゃく戦法に苦しめられたりして、自分のそれまでの生き方を変え、目の前の敵に対処して行く。
もちろん、丈のそれまでの生き方も、彼自身が幼い頃に選択し、決定したものだったに違いない。しかも、丈自身はそのことを、きれいさっぱり忘れてしまっている。

力石のすごさ マンモス西に諭される 丈を苦しめる青山君



お話としては、筋が通る。だが、現実どうか?
現実には、この
「あると仮定された決断」
がなされる頻度は、どれくらいなのだろう?
さらに、「再決断」という、大袈裟な作業をしなければならないほど、それが劇的なものになるとしたら、理由は何なのか?それは、ふつうの決断とどう違うのだろう?

ちょっと、自分の人生を省みれば分かるが、そんな劇的な決断は少ない。それどころか(丈の例でもそうだが)、こうした選択や決断は、日常意外と頻繁に行っていたりする。しかもその大半の中身を、ぼくらは忘れてしまっている気がする。
それが事実であるとすれば、中身を忘れた決断を含め、決断の数は膨大になる。となれば、数が多すぎて「再決断」などとてもじゃないがやってられない。やることができたとしても、それは無数の決断の中の、ごくごく一部に止まるはずだ。

だからといって、その「再決断」をベルトコンベヤー式で、自動的に、マシナリーに、いっぺんにやっちゃえば、楽にできるし、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるで、うまくゆくだろうと考えるのは浅はかだ。
それこそ、オウム式に
「修行するぞ、修行するぞ、修行するぞ・・・・・」
みたいなメッセージを、脳に大量に流し込んでも、頭をぼんやりさせる以上の効果はない。

再決断して?暴走する象というか、もし効果があったとすれば、それは強迫神経症に罹ったことを意味するので、治療が必要になってしまう(笑)。
つまり、この頁に登場する象と同じ、「エレファント症候群」に罹ったということだ。逆にね。
まぁ、まずそうなる心配はないと思う。ということは、つまり効果がないってことだけど。

「暗示や催眠術だって、良い言葉なら良いじゃん?」
と思う人もいるかもしれないが、とんでもない。大間違いだ。
これらの暗示には、理性がないのだ。つまり、これらの言葉は機械的に反応してくるのだ。催眠術と同じで。
これが、どういうことか分かる?、
「成功するぞ、成功するぞ、成功するぞ・・・・」
という暗示をかけておいたら、それが自殺を成功させたり、痴漢を成功させたり、殺人を成功させたりすることも、あるってことだ。

パブロフの実験これを、「パブロフの犬」状態と言う。つまり条件反射だが、条件反射ってのはあくまでも反射であって、理性がないから、頭が悪いのだ。
コンビニを見るたび頭が痛くなったり、手帳を見るたびおしっこが漏れそうになったりしたら困るだろ?だから、馬鹿なこと(脳あるいは潜在意識への刷り込み)はしないに超したことはないのだ。

ちなみに、思考が実現する仕組みは、ヒルの本が出版される26年も前に、英国人ジェームズ・アレンが『原因と結果の法則』(1902)の中で、上手に説明してくれている。
鉄鋼王カーネギーが、ヒルにレポート作成を命じたのは、アレンの本が出た6年後のことだ。カーネギーは、アレンの本を読んでいたのだろうか?

80頁から82頁にかけては、「深層自己説得」なる言葉が登場するが、上述したように、ヒルは潜在意識の活用について、とても高い評価を与えており、そのことはヒルの原本にもちゃんと出てくる。だから、必ずしも嘘や宣伝ではないと思う。

ただし、潜在意識に関する概念はすべて仮説だ。
「意識されない意識」の存在は、かなり蓋然性の高いものだが、明確に確認されたわけではない。その正体が、反射的なものなのか、理性を持ったものなのかも、よく分かっていない。

さらに言うと、テレパシーの存在も未だ研究中であり、現時点ではあるともないとも言えない。ただ、不思議な現象だけは、事実として起きているようだ。
(参照:ライエル・ワトソン著未知の贈りもの
同じことが、祈りについても言える。

大切なことは、成功者たちが、
「成功するためには、それらが役立ったし、必要だった」
と信じていることなのだ。
それが、科学的であるか否か、ありそうかなさそうかについての議論は、ヒルの関知するところではないだろう。


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2011年02月26日

フローとストックについて空想してみた

フローとは、所得のこと。利益。収入と支出を比較して、資金繰りの状態を調べるとき使う概念。
ストックとは、資産のこと。今持っている財産を見て、経済基盤の強さを調べるもの。ただし、財産を時価で考えると目減りしたりする。

財務省の嘘を、良家の坊ちゃんの暮らしぶりに喩えて、捉えやすくしようと試みてみた。
うまく行くかな?
経済はど素人なので、酷い勘違いをしてる可能性もある。だから、ここから先は自己責任で読んでね。

はじまりはじまりいぃぃ。

本文とは関係なし菅直人(すげただひと。かんなおとじゃないよ。別人)は、家賃10万円のマンションに住み、毎日セフレの森ゆう子(小沢氏御用達の森さんとは別人)を連れ込んでは、怪しからぬことをしていた。
直人は、大金持ちのぼんぼんで、実家から月30万円の仕送りを受けていたが、ほとんどを遊びに費やしてしまい、いざ家賃を払う段になるといつもわずかに不足した。
そこで、直人はセフレの森ゆう子を拝み倒し、毎月1万円を借りては、不足分を支払っていた。
不思議なことに、直人はこれだけ派手に遊ぶわりには、女性に対しては異常なほど潔癖で猜疑心が強く、財産目当て、金目当ての女は近寄せない。
ゆう子は、かなりマイペースな女で、お金にあまり執着しないせいか、直人の眼鏡に適ったようであった。
直人は、仕送りの30万が底を突くと、実家には内緒でツケ払いをした。洋服とかもツケで買うし、飲食もツケで払う。その額は毎月20万になる。

こういう直人を、財務省ならなんと評価するだろう?
菅直人君は、月に30万しか収入がないのに、51万円も支出しているわけで、毎月21万の赤字を作っています。
いや、この親からの仕送りの30万だって、親への借金だと言えます。だから、実際には月々51万もの借金を作っているのです。これを、もう2年も続けているから、総額では1224万円の借金になります。これを分に直すと、1分間で11円の借金を作り続けている計算になります。
このまま行くと、雪だるま式に借金が増えて、大変なことになりますよ

・・・・と、こんな風になるんじゃないかな?

一見すると、至極ごもっとも。おかしな所は、まるでないように思える。

財務省は、直人の収入から支出を引き、その差額が赤字になっていることを問題視している。つまり、直人の資金繰りを責めているわけだ。
これを、フローに沿った見方と言う。会計では、損益計算書(P/L)を使用した場合の見方になる。
直人の家計は、会社で言えば経営状態が良くないわけだ。

そう。損益計算書(P/L)を使用した場合は、これで完結し、筋も通る。非の打ち所がない。
ところが、ストックに沿った見方、つまり財産に沿った見方をすると、全然違ってくる。この場合は、使う道具も賃借対照表(B/S)になる。
それでは、ストックに沿った見方で、直人の家計を見直してみよう。

直人のセフレ、森ゆう子はしっかり者で、直人がゆう子から借金をするたびに、借用書を書いてもらい、直人には内緒で直人の実家に出向き、直人のお母さんに事情を話して、保証人の判子を押してもらっていた。
これは、直人がツケで買い物するお店の人から、教えてもらったことだった。
「君、直人君にいつ捨てられちゃうか、わかんないだろ?そしたら、貸したお金も戻ってこないよ。相手は、あんな大金持ちなのに、それじゃ不公平だよな?だから・・・・ごにょごにょごにょ。ね?これなら、とりっぱぐれはないでしょ」

本文とは無関係直人のお母さんも、ため息をついてゆう子に打ち明けた。
「あたしも、直人には困ってるわ。でもね、できるだけ本人に返済させたいの。だから、あなたもちょっと待っててね。あなたが直人と別れるとか、特別なことが起きたら、絶対あたしが返すから。お店の人にも、そう言って待ってもらってるのよ。利子もつけるわ。国債より有利な2%よ」
母親なりの、教育的配慮であった。

直人が爪印を押し、お母さんが返済を保証した借用書を、お店の人たちは
「菅債」
と呼び、毎月溜まって行くことにほくほくしていた。
ゆう子が保有する菅債は24枚。24万円分になっていた。お店の方も、菅債の総額は1200万円になっていた。

直人の実家は、鳩山家ほどではないが、それでも大地主で、資産は4兆円。ビル・ゲイツと同じくらいあると言われている。だから、借金を踏み倒される恐れはまったくない。
そんなわけで、お店の人たちは直人の浪費癖をありがたく思っていた。直人の書く借用書は、菅債というあだ名の通り、まさに金券であり、小切手であり、株券であり、金融商品であった。

さて、ここで再び財務省にご登場願おう。
ここまで見てきたように、賃借対照表(B/S)を用いて分析すると、菅直人(すげただひと)が浪費(フロー)するたび、ゆう子やお店の財産(ストック)は増えることになる。
しかも、ゆう子たちが持つ証文(菅債)は、非常に返済が確実な金融商品である。もしゆう子たちが、菅債を現金に換え、エステに行ったり、旅行に使ったりすれば、フローが発生し、GDPは増大。景気が良くなることになる。

だが、そのことを財務省は言わない。言わずに、直人だけを攻撃する。
三橋貴明氏が描く、財務官僚の口吻を真似れば、
「ダメ。ダメったらダメ!破綻するったら、絶対に破綻するの!赤字なんだから、借金なんだから、破綻するの!ギリシャみたいになるの!」

ところが、なぜか海外に向けては、彼らはハッキリ直人を庇う。
「菅債は、円建ての確実な商品で、直人が破産しデフォルトする可能性は一切ありません」
なのに、国内に向かうと急に、
「直人は破産する!菅債は紙くず同然になる!消費税アップしか方法はない!」
と言い出すのだ。こちら

もう少し、細かく見てみよう。
ストックされた菅家の莫大な財産の中から、ごくごく一部が、直人を通してお店や森ゆう子にフローされ、そこでまたストックされる。
その時、直人本人のフローは収支が赤字になるけど、直人にフローしてもらった分だけ、ゆう子やお店のストックは増えている。
しかも、菅家やお店も商売をしているし、ゆう子もバイトしているので、菅家、ゆう子、お店全体の財産(ストック)も、着実に増えている。
彼らが、それを消費行動に結びつければ、フローが起こり、GDP(国民のフローの合計)が増えてゆくことになる。つまり、景気が良くなる。
景気が良いとは、お金、モノ、サービスが活発に交換されている状態、市中を活発に流れている様子を言う。

ただし、菅直人だけが、ニート状態で働きもせず、金持ちなのを良いことに消費ばかりしている事実は、嫉妬深い国民であるわれわれ日本人にはなんとも憎らしく、ついつい罰してやりたくなると思う。
でも、彼の欲望のお陰で、菅家の莫大な財産の一部が、お店や森ゆう子に移転し、お店はそれを設備投資に回し、ゆう子はエステに通ったり、買い物したりして、生活をリッチにできる。
しかも、ゆう子が通うエステサロンやその従業員、ゆう子が買い物するお店やそこの店員、そしてそこで売られる商品のメーカーやその従業員も、ゆう子のお陰でストックを増やし、それがフローに繋がって・・・・と言う具合に、関係者がみんなリッチになれるのだ。
菅家のどら息子は、その私欲によって、フローとストックの連鎖を生み出すことに貢献しているのだ。マンデヴィル著直人の私悪(働かず浪費と借金ばかり)は、公益(景気浮揚)になっているのだ。

おお、これは!
なんと『蜂の寓話―私悪すなわち公益 (叢書・ウニベルシタス) 』そのものではないか!


私悪が公益になる。そんな皮肉な例は、枚挙にいとまがない。
石原都知事が嫌がる、幼児の性的虐待を促進するような卑劣なマンガや、女権拡張論者が目を剥くであろう性風俗産業の蔓延は、実は大変な経済効果(公益)になっている。
こんなことを言うと、ヒステリーを起こす人もいるだろうが、戦前でも、慰安婦は陸軍大尉の3〜14倍、女工の6倍もの給与をもらっており、それらのストックは実家に送られたりして、フロー(要するに日々の暮らし)を向上させていたのだ。
他のエントリでも述べたことだが(ペットボトル・バブル)、どんなものでも景気のネタになり得ることを、忘れてはいけない。たとえ鰯の頭であろうと、人々がそれを求め、そこに殺到すれば、それが国富を生み、GDPを増やし、景気浮揚に繋がるのである。

潔癖な人間には、実に許し難い現実が、ここにあるわけだ(笑)。
だが、隠したってしようがない。人間の性(さが)とは、こうしたものだ。

世の中には福(さいわい)も禍(わざわい)もない。考えようひとつだ。
この天地のあいだには、人間の学問などの夢にも思いおよばぬことが、いくらでもあるのだ。
                                                                  シェークスピア

これが、ストック(財産)から見た現実。つまり、賃借対照表(B/S)を用いて分析した、菅直人とその周囲の人々の経済状態だ。
結論から言えば、直人の経済状態はとても強い盤石だ。破綻はあり得ない
確かに、菅直人自身は、収入よりも支出が多く、ふつうの会社なら資金繰りに失敗している危ない状態だが、それは普通のサラリーマンの話で、菅家のどら息子には通用しない。
実際には、直人はちっとも危なくないし、逆にGDPの増大(景気浮揚)に貢献している。

この事実は、このどら息子の菅直人(すげただひと)が好きか嫌いか、良い奴なのか嫌な奴なのか、という判断とは別のことだ。
それをごっちゃにしちゃうと、民主党や連合赤軍みたいな全体主義と抑圧の嵐が吹き始めることになるから、注意してね。

安定している証拠は、菅家が出している「菅債」が、利子を高くしなくても、みんなに喜んで買われているという事実だ。
「いやぁ、菅さん家の債券でしょ?そりゃ、とりっぱぐれは絶対ないからね。凄くお得。持ってて損はないね。テッパンの財産だよ」
と、すごく信用があるのだ。

以上、ちょっと浪費癖のあるどら息子、菅直人は日本政府。大金持ちのお母さんは、日本国民。菅債は、日本の国債。森ゆう子やお店の人たちは、日本の国債を買った人たち、という比喩のフィクションであった。
でも、これが日本の現状だ。鉄板経済。今すぐ消費税を上げる理由なんか、ひとつもない。
こちらも参照のこと

ところが、好事魔多し(こうじまおおし)。ひょんなことから、デフレがやってくるのだ・・・・

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2011年02月25日

ルーピーズ

前回、民主党の詐欺行為を、「パチンコ必勝法詐欺」に喩えた。
そして、こんな風に書いた。

・・・提灯持ちの評論家(江川紹子、森永卓郎、鳥越俊太郎ら)・・・・も、いつもこう言ってなかったかい?
われわれは、『究極の必勝法』を知っている。だから、古い必勝法しか知らない自民党に呆れ、怒っているんだ

江川 森永 鳥越

ここで言う、
「民主党さらには江川紹子、森永卓郎、鳥越俊太郎らが、知っていると称する『究極の必勝法』」
とは、マルクス主義のことに他ならない。簡単に言えば、共産主義だ。

だが、ハッキリ断言するが、マルクス主義は19世紀の考え方だ。
しかも、その科学観に至っては、不確定性原理など夢にも知らぬ、17世紀の科学観そのものだ(こちらも参照のこと)。
古い。とても古い。自民党なんてもんじゃない(笑)。
※少なくとも、自民党は、ケインズ理論を理解している。

こんな古臭い考え方をしているくせに、
われわれは、『究極の必勝法』を知っている。だから、古い必勝法しか知らない自民党に呆れ、怒っているんだ
と、自惚れている。
馬鹿なの?狂ってるの?どうして?

以下、想像してみた。

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2011年02月24日

サギフェストのロジック

民主党政権になって、何かひとつでも良いことあった?
民主党に投票した人たちには、ぜひそこの所を教えて頂きたい(笑)。

後ろの看板が凄い人の一人は、中学生と高校生の子供がいたから、子供手当を楽しみにしていた。だが今は、
「なんだよ、これじゃ実質増税じゃんかよ。ふざけんなよ」
と怒っている。
こちらに、具体的な数字が載っている。

別の知人は、菅直人の自宅のそばに住んでいるもんで、
「景気、必ずよくなるはずだよ。ちゃんと手を打ってるから。昨日も伸子さんが・・・・」
と、マスコミには流れない情報を教えてくれたりする。
だが、最近は民主党のミの字も口にしない。

そういえばマスコミも、
「民主党になったら、こんな良いことがある」
って、ずいぶん宣伝していたっけが、あれはどうなっちゃったんだ?

使用前

これが、政権をとると・・・・

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2011年02月23日

ナポレオン・ヒルの訳文 その2

前回の続き。

騎虎(きこ)書房版のナポレオン・ヒルは、全部田中孝顕氏が訳している。
その際、田中孝顕氏は大量の訳注やコメントを加え、本を分厚くしてしまうのが特徴だ。
特に、ぼくの大嫌いな
脳力
という訳語は、本文、訳注、コメント、すべてで使用されている。それも、キラ星のごとくだ。

その大量の訳注、コメントについては、
「余計なことすんな!」
という意見と、
「日本人向けの事例や解釈であり、分かりやすくて良い」
という、正反対の意見がある。
amazonのレビューでは、後者の意見の方が圧倒的に多い。

また、訳語の「脳力」についてだが、出版社に尋ねたというサイトがあった。こちら

出版社に問い合わせたところ、脳力は「brain power」、あるいは「potential power」「potential consciousness」「subconscious power」、時には「ability」(能力)、 「capacity」(受容力)、「force」(力)なども「脳力」と訳しているようです。

「brain power」は、ふつうはあのプリプリしたタンパク質の脳と、そこにある神経を走る電圧のことではなく、「頭脳の力」とか「知力」と訳すだろう。
「potential power」「potential consciousness」も、ふつうは「潜在力」とか「潜在意識」と訳す。

ちなみに、潜在意識の意味は、
「表面化していないが、場合によっては意識化される考え」
のこと。

「subconscious power」は、subがunderという意味なので、「下意識」と訳す。
これも、「普段は意識されないが、思い出すことができる考え」という意味。

「force」は、「物理的な力」やそれに準じるもの。

せっかく、著者が使い分けているものを、自分の好み(?)で、一括した訳語にしてしまうのは、どうかと思う。
でも、もしかすると、次のような理由があるのかもしれない。

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2011年02月22日

ナポレオン・ヒルの訳文 その1

前回、ナポレオン・ヒルの本を取り上げたとき、いったんは騎虎(きこ)書房から出ている、『思考は現実化する』を紹介した。だが、じつはとても厭な気分であった。
理由は、この本で多用されている
脳力
という、訳者田中孝顕氏の独特の訳語が、大嫌いだったからだ。

で、色々調べていたら、産能大出版の『成功哲学』が、原著にかなり近いとわかり、そちらの画像に差し替えた。
だが、この本はもう絶版になっていて、古書でしか手に入らない。おそらくナポレオン・ヒル財団が著作権・翻訳権を独占しており、田中氏はその財団の日本代表だから、自分たち以外の翻訳物は、認めないとしたのであろう。
著作権・翻訳権についてはこちら

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「脳力」という単語に、違和感を感じるのは、ぼくだけではない。amazonのレビューその他にも、同様の書き込みがけっこうあった。

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2011年02月21日

心の法則

原因と結果の法則』という有名な本がある。
いわゆる「成功哲学」の、出発点になった本だと言って良いのかも知れない。

原題は、『As a Man Thinketh
Thinkethは、古い英語で、thinkの三人称・単数・現在形である、thinksのこと。だから、
As a Man Thinks
である。
考える存在としての人
とか、
人間あるいは思い
みたいな意味だろう。

だがこの本、翻訳のせいなのか、どうもわかりにくかった。
それが、図解入りでとても分かりやすくなった。これだ。


また、翻訳者の意見がほとんど入り込んでいない訳書としては、原文対訳のこの本がお奨めだ。

 対訳のメリットは、ほんの少し辞書を引き直すだけで、原文のニュアンスが掴めることだ。
原文のニュアンスによっては、まったく違った日本語が、必要とされることが起きる。受験勉強的な訳としては正しくても、感覚としてはかなり違う、ということがあるのだ。

原文だけで構わないという人は、こちらからダウンロード(PDF)できる。



 

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2011年02月19日

自己創造の原則

大学時代、電車の待ち時間にぶらっと入った本屋で、ふと目についた本があった。
帯に、
「ある動機に基づいて行動すると、その動機は二倍に強まる」
とかなんとか書いてあったのだ。

タイトルも著者名も、忘れてしまったが、たぶんこの本だったんじゃないかしら。
自己創造の原則―あなたは何を恐れ、何から逃げようとしているのか (知的生きかた文庫)


で、これのタイトルを変えたのが、下の本だと思う。
     

人は、自分を創造しているのだ。それも日々、24時間、絶え間なく。
そのことを、この本は端的に教えてくれる。

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2011年02月18日

人生の勝ち負け

『7つの習慣』では、動機の大切さが、しばしば強調される。

特に、
「人生は勝ち負けじゃない」
という指摘は、そこかしこに見受けられる。

面白いなぁと思うのは、TVドラマや映画なんかでも、
「『できる女(または男)』志願者」
は、
どんな小さなことでも、必ず勝とうとする
ことだ。

やがて、本物の「できる女(男)」になると、
勝つ必要があれば、いつでも勝てるが、どうでも良いことは勝ちを譲る
みたいになり、
「人間性重視の人格者の卵」
みたいな登場人物になると、
人生は、勝ち負けではないと悟る
ことになっている。

たいていは、
不毛な競争はもううんざり。疲れたよ
という理由がつくんだが、なかなかどうして、この勝ち負けへのこだわり癖は、そう簡単にはなくならない。

 

 

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2011年02月16日

『7つの習慣』を、無理矢理要約してみる

『7つの習慣』を、無理矢理まとめてみた。

まず、構造としてはこうなっている。
1.夢を持つ(立志編)。
2.その夢を実現する(出世編)。

だが、本は決してその順番では書かれていない。そこに、『7つの習慣』のややこしさの原因があると思う。
具体的には、こんな原因があるのではないか?
1.心の自然な流れを、そのまま捉えるのではなく、「習慣」という視点で、まとめ直して捉えている。
2.以下のことがハッキリ書かれていない。
A.「習慣」とは、徳目が実現した姿である
B.徳目とは、「人生における望ましい行為」のことである
C.それは、原則とも呼ばれている
D.徳目(原則)は、個人の「心の習慣」や「生活習慣」になった時、初めて実現されたと言える

 

以下、まとめてみよう。

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2011年02月15日

低賃金もグローバル化するそうだ

三橋貴明氏のブログに、こんな記事があった。こちら

日本と関係が深いベトナムの国民所得(国民一人当たりGDP)は、2010年の数字で1155ドルです。それに対し、日本は42345ドル。その差、実に36倍以上になります。
 TPPに加盟すると、「労働者の移動の自由化」も原則的に保証しなければなりません。別に、ベトナムに含むところは全くないですが、国民所得が日本の36分の一以下の国の労働者と、我が国の労働者は「真っ向対決」しなければならなくなるわけです。まさしく、トネルソン氏の言う「底辺への競争」が始まることになります。


【参考:TPP諸国の2010年国民所得(国民一人当たりGDP) 単位:ドル】
三橋貴明オフィシャルブログ「新世紀のビッグブラザーへ blog」Powered by Ameba

出典:IMF


 ちなみに、TPP諸国の中で本格的な製造大国は日本しかありません。TPPによりベトナムの労働者たちが向かう先は、圧倒的に日本が多くなるでしょう。


 国内工場において、国民所得36分の一の国の労働者と、日本の労働者が「底辺への競争」を繰り広げる。もしかしたら、経団連のお偉方は「人件費が下げられる」と喜ぶのかも知れませんが、果たしてこれが「国民経済の目的」にかなっていると言えるのでしょうか?

そうか、そうか、そうだったか!
だから、経団連の奴らは、いつまで経っても民主党支持を辞めないんだ!連合すら、民主党を見捨てたというのにな。
経団連の現会長が、外国人を一千万人受け入れろと言ったり、TPPに参加しろと言ったりするのは、ただただグローバリズム環境下で、自企業が生き残るための、ただただそれが目的の、
「人件費大削減」
という、大売国戦略だったんだ。

それにしてもグローバリズムって、恐ろしいなぁ。
EUと同じで、長期間うまく行くとはとうてい思えないけど、大投資家たちにとっては、少なくともここ10年は、荒稼ぎできるネタなんじゃないかな?

でも、ぼくらにとっては、これをやられたら、地球規模での貧困の再分配だよね。トホホだな。
(´・ω・`)


 

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2011年02月12日

仕事をつまらなくする人たち

バイト学生に、時々こんなことを訊いてみる。

「君、何のためのこの仕事やってるの?」
答えは3つに分かれる。

1.へ?こうしろって言われたから、やってるんですが・・・何か?
2.やっぱ金のためっすよ。金ないと、生きてかれないんで(笑)。
3.お客様の笑顔・・・ですかね。へへ。ちょっと恥ずかしいけど。

そして、ほとんどの場合、この順番で辞めて行く。3が、最も長続きする。

どれが良いとか、悪いとか、言いたい訳じゃない。
1だって立派な理由だ。何か、緊急にお金が要る場合、こういう動機になるからだ。
2も、志を得ないまま、暮らして行かねばならぬ場合、必ず出てくる理由だ。最近では、会社経営者だったという人まで、うちでバイトするようになった。そういう場合、起死回生を考えていることが多く、お金が第一の目的となる。

ただ、やり甲斐があるのは、3だろう。
仕事自体が、楽しいだろう。
それでも、天職とまでは言えないかもしれないが。

さてしかし、この答えの順番と、長続きの順番が一致する理由は、何なんだろう?
それは、
「主体性の度合い」
だとも言えるし、
「外部からのコントロールの度合い」
だとも言える。
やはり1は、外部からのコントロールを最も強く感じる状態だと思う。
次が2で、3はもう自分で自分をコントロールしているはずだ。言われなくても、自分からやってゆく状態だ。

なぜなら、3の人は、仕事の目的を理解している。
頭で理解しているだけの人もいるが、この場合は、ある程度わがことのように理解している。人の笑顔が、自分の笑顔に繋がっているのだ。

これが天職と言えるくらいになると、完全に
「仕事の目標=自分の目標=顧客への貢献=自分への貢献」
に、なってくる。
そうなると、この人は決して仕事の手を抜かないし、休むときも、
「仕事を完璧にこなしたいから、仕方なく休む」
と言い出す。

天職を見つけた人は、幸せだと思う。

さて、世の中には困った人たちがいて、わざわざ仕事をつまらなくする。

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2011年02月11日

真のリーダー・シップとまやかし

連合赤軍のリーダー、永田洋子が死んだそうだ。
26歳までに14名を殺害、逮捕され、それから39年間牢獄(拘置所)にいた。
連赤時代、仲間からつけられたあだ名は「風船ばばぁ」。憎しみが籠められている。

こちらのブログに、赤軍派誕生までの、かんたんな経緯が載っている。身近な体験者の話であり、よくまとまっているので、ご存知ない方は、是非お読み下さい(依存症の独り言)。

赤軍派は
「愛隣地区(大阪の釜ヶ崎)、横浜の寿町、東京の山谷の三大ドヤ街で暴動を起こせば、その火は燎原の炎となって、日本中に広がる!」
と、何の根拠もない妄想を抱いていた。
『7つの習慣』に沿って言うと、これが彼らの「第一の創造」だった。

その後、毛沢東が、
「革命は銃から生まれる」
記事が読めますと言ったからという理由で、永田らは銃砲店からライフル銃を強奪。郵便局強盗を働いては、「革命資金」を稼ぎ、山岳アジトを建設した。
そこまでで「第一の創造」のネタが尽き、やることがなくなってしまったのか、急に
革命戦士にならなければ、革命はできない」
と言い出し、なんとこの時点で
「革命戦士養成法の研究」
に熱中。
永田や森がイメージする、「革命戦士」に相応しくない同志を、次々リンチし殺してしまった。
結局、これだけが、彼らのやった「第二の創造」となった。強盗と隠れ家建設とリンチ殺人。それだけ。
これが、彼らの「革命事業」のすべて。

ぼくが、不思議でしようがないのは、連赤に限らず、日本共産党も、他の新左翼も、必ずといって良いくらい、敵とほんとうに戦う前に内ゲバを起こし、同志を殺し、最後は自滅することだ。
依存症の独り言』氏が指摘するように、彼らの関心は、いつのまにか
闘争ではなく、党派の主導権争いに重点が移ってゆく

さらに、この党派間の内ゲバは、そのうち党派内の内ゲバ、つまり個人間の内ゲバ、主導権争いに移る
そしてその頃になると、彼らは
「革命戦士だけが、生きる価値がある」
などと言い出し、教育というか、リンチや綱紀粛正に、熱中し始めるのだ。
これは、マルクス自身がそうだったし、レーニンもそう。スターリン、毛沢東は典型。そして、戦前の日共、戦後日本の新左翼(中核、革マル、社青同解放派)でも起きた。

これは、彼らの影響力と、深い関係を持つと思う。
相手が強過ぎて影響力が発揮できないと、つまらないもんだから、もすこし弱い相手に的を絞って、影響力を発揮しようとする。その相手にも嫌われると、今度は仲間内に影響力を発揮しようとする。
この心理は、学校でのイジメのみならず、神戸連続児童殺傷事件、秋葉原連続通り魔殺人事件などにも、典型的に看取できる。

「第一の創造」に欠陥があるため、現実に対して長く強い影響力が持てないのだ。
だが、そのことが分からないから、
「革命ができないのは、スパイがいるせいだ(宮本顕治)」
「革命ができないのは、日共がいるせいだ!(第一次ブント)」
「革命ができないのは、赤虫(中核派)、青虫(社青同解放派)のせいだ!(革マル)」
「革マルのせいだ!(中核、青解)」
「4トロのせいだ!(中核)」
「革命戦士に相応しくない奴のせいだ!(永田洋子)」
と理由をつけ、他人に責任転嫁してきたのだろう。

なにしろ、集会に行って彼らのアジテーションを聞くと、最初は必ず
「いまや世界はぁ・・・」
と、世界情勢の分析で始まり、
「あいつらがこうだから、俺たちはこうするんだ!」
という、責任転嫁で終わるのだ(爆)。
他人のせいにするという、サヨクの性向は、筋金入りだ。

では、なぜ彼らは、欠陥のある「第一の創造」しかできないのだろう?

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2011年02月10日

『7つの習慣』 リーダーvsマネージャー

「人生の目覚まし時計」が、突然鳴り出すことによって、人は最も大切な目的を取り戻す。

とたんに、人は正直になる。パワフルになる。弾ける。爆発する。真っ直ぐになる。
そして、自分に対して、あるいは組織に対して、真の意味でのリーダー・シップを発揮し出す・・・・という話をしてきた。

今回は、
1.それは2種類の創造行為である
2.すべてのものは二度創られる
3.正直さこそが成功の鍵になる
4.正直さと有能さは、喧嘩になることがある
・・・・という、『7つの習慣』の主張に沿った話をしたい。

『7つの習慣 クイックマスターシリーズ」の第二巻、『方向を見定める力』には、
「事業の成功は、(2種類の創造のうちの)第一の創造にかかっている」
と書いてある。

「第一の創造」とは、要するに人生の目覚まし時計によって呼び覚まされた、正直な夢のことだ。
人は、何か実現したいと思うと、
(最初に、この人に電話しておいて・・・渋谷のハンズで、この材料を集めるだろ。それから、こうやってああやって・・・・)
と、その夢や理想の実現を、まず頭の中で創造する。わくわく感を伴う、知的創造だ。
それが、「第一の創造」になる。

事業の成功が、この「第一の創造にかかっている」という理由は、この時点でのリアリティなしでは、どのような事業も成功し得ないからだ。たとえば、
1.行き当たりばったりでは、家は建たない。
2.オリンピックで選手が、金メダルを取ることもない。
3.政治だってできない。
特に3は、現民主党政権を見て、支持者が痛感したことだろう。
評論家の屋山太郎のみならず、あれほど民主党を支持し、JALの再建も引き受けた、京セラの稲盛会長までが、ここにきて、民主党への不信感を爆発させ、ついに決別宣言をした。


 

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2011年02月09日

正直さとはパワーのことだ

前回、ひょんなことから「人生の目覚まし時計」が鳴ってしまい、尻に火が点いた友人の話をした。

この友人は、何とか言う資格試験を受け、独立開業を目指すことにしたようだ。
今度は、そのための「つなぎの仕事」を探し始めた。
つなぎにさえなれば、何だってやる(笑)」
と言ってる。
恥も外聞もない真っ正直対決何か、憑きものが落ちたように、スッキリした顔になった。

たぶん、正直さはこういうパワーを生み出す元なんだ。
いや、正直さがそのままパワーなのかもしれない。なんて言うか、区別して考えない方がリアルな気がするわけよ。
この人を見よってね(右図)。

変な例だが、ぼくにもこんなことがあった。

 

 

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2011年02月08日

人生の目覚まし時計(正直さと誠実さ)

きょう、ある友人からこんな話を聞いた。

彼は、ある有名な会社に行き、再就職のための面接を受けてきた。
そこは、凄く高級なマンションの一室だった。職員の応対は、非常に丁寧で、かなり高度な教育が施されていると、感じられたと言う。
彼は、面接のための受け答えを、頭の中で繰り返していた。
(こう訊かれたら、こう答えよう)
(いや、こう答えた方が、やる気があると思われるだろう)

さて、面接が始まった。
彼の右隣には、その会社の調理師になりたいという、うら若い女性が座り、左隣には、志望がよく分からない青年が座った。
資料が渡され、面接官は部屋の外に出た。女性は、黙って目を通す。彼も、黙って目を通した。
ところが、左隣の青年だけは、資料を開きもせず、携帯をいじっている。
(なんだ、こいつ・・・?)

やがて、面接官が戻ってきて、資料の感想を訊いた。
若い女性は、教科書通り
「御社の理想がよく現れていて、素晴らしいものだと思います。
と答えた。
面接官は、携帯をいじっていた青年にも、感想を訊いた。すると彼は、
「あ、ええ」
と言った切り、黙ってしまった。
面接官は、再度、感想を尋ねた。すると彼はまたもや
「あ、ええ」
とだけ答えて、黙ってしまう。

妙な沈黙が、何十秒か続いたのち、面接官は、じれたように、
「緊張しているんですか?」
と訊いた。すると青年は、
「あ、ええ、少し・・・・」
とだけ答え、また黙り込んでしまった。
(こいつ、嘘つきだな。それとも、緊張すると、携帯をいじる癖があるのか?)
そう、彼は考えた。

やがて、面接官の質問は志望動機に移った。
若い女性は、これまた教科書通りにスラスラと、ここは自分の理想通りの職場であり、是非とも働かせて頂きたいと答えた。
彼は、青年がどう答えるか、興味を持って見守った。すると、彼はいきなり
「自分は、人とコミュニケーションするのが苦手で、そのせいで学校では虐められ、転校ばかり繰り返してきました」
と、とうとうと喋り出した。そして、さんざ学校の悪口を言った後、
「でも、ここならそんな自分でもやって行けると感じたので、やって行きたいです」
とまとめた。
彼は、開いた口が塞がらなかったそうだ。

その時だった。
突然、彼の心に何かが起きた。
そして、彼は
「まったく唐突で、申し訳ないんだが・・・」
と断りつつ、最近あった、その会社の内紛について、自分の感想を述べ、
「御社の会長の態度は、大変立派だったと思う。これは、企業文化の問題で、自分ももし入ることができるなら、そうした企業文化を持つ会社に入りたい」
と続け、面接官が力強く頷いたところで、
「しかし、たった今分かったのだが、自分のやりたいことは、御社の事業とは違っている。ほんとうに申し訳ないことだが、自分の面接はここで中断して頂きたい」
そう言って、帰ってきたのだそうだ。

「ええっ?嘘だろ?いったい、何が起きたって言うんだ?」
ぼくは、驚いて訊ねた。

 

 

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2011年02月06日

『7つの習慣』クイックマスターシリーズ

7つの習慣―成功には原則があった! 』が刊行されてから、どれくらい経つだろう?

ネットで調べてみたら、初版は1996年だそうだ。セミナー自体は、その4年前から行われていたと言う。こちら

ぼくも、96年にこの本が出ると、すぐに買った記憶がある。
当時は、フランクリン手帳も同時に発売されていて、これがなかなか面白かったのだ。

一言で言うと、
「良い習慣を身につければ、成功も容易くなる。この手帳は、良い習慣作りにとても役立つ」
というコンセプトだ。
事実、よくできた手帳だった。

それまでの成功哲学は、
「こう考えろ」
「こう発想しろ」
「心理学を応用して自分の殻を破り、自分を変えろ」
というものがほとんどだった。
中には、この記事で述べたような、詐欺まがいのものもあった(この団体は、その後NLPと名乗るようになった)。

それに対し、『7つの習慣』はベンジャミン・フランクリンの13の徳目にならい、
「良い習慣こそが、成功の秘訣だ」
「習慣にすべき徳目は7つ」
「良い習慣の実践が、成功の王道だ」
「手帳を利用して、実生活に良い習慣を、着実に取り入れよう」
と主張したのであった。

「良い習慣」は「人生の原則」だ。だから、「良い習慣」が成功の王道になり、それ以外のものはならない。ここまでは
「グッド!」
だ。
ところが、続きを読んで行くと、どうにもまだるっこしくなってくる。
何か、隔靴掻痒な感じがするのだ。

amazonのレビューにも、そのことを指摘したものがあったので、以下引用する。

一通り読み終わり、再読していましたが止めました。
学んだ事を思い返そうとしたのですが、何を主張して
いたか明確には思い出せなかったからです。
大切な事を言っている気はする。でもそれをいったい
どうやって身につけていけばいいの?って感じです。
例えば、どうやって「影響の輪」を広げるのか?
本当にこの本で成果をあげている人がいるか疑問です。

タメになる箇所もありました。
自分の全人生に責任を持ち、他のせいにしない。
否定的な言葉を使わない。自分の規律を作る等。
面白いエピソードもありました。
ウインドサーフィンの上から、カメラを持った息子に
「撮れ!撮れ!撮るな!撮れ!撮るな!」
と指示する「使い走りのデレゲーション(※)」という項です。

ベンジャミン・フランクリンの自伝が元に
なっているみたいなので、購読しましたら、
こちらの方が私にとって有益だと感じました。

※デレゲーション(delegation):所有している権限や責任を、誰かに譲ること。委任。
「使い走りのデレゲーション」とは、人を奴隷かパシリのように使うこと。これを行う人(上司、経営者)は、仕事が楽にはならないし、不首尾の責任も自分で負う羽目になる。しかも、有能な人材がまったく育たない。

その中、『7つの習慣 ティーンズ 』というのが出た。
内容が、もう少し具体的に、身近になってきて、『7つの習慣』よりは分かりやすくなった。
だが、それでもまだよく分からない、
「隔靴掻痒」
な感じが残った。

具体的に
「これが正解!はい解決!」
というのがなくて、
「こういう習慣を作っておけば、こんな時は便利ですよね」
って話になっちゃうのだ。

確かに、あまり具体的な指示をしてしまうと、「使い走りのデレゲーション」になってしまうのかもしれない。
でも、上記のレビューにもあるように、
「どうやったら、影響の輪が広がるの?」
「どうやったら、自己認識のある考え方や、行動ができるようになるんだ?」
という疑問が、どんどん増えてゆくのには閉口した。



 


 

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2011年02月02日

ポスト・モダンは左翼なんだけど・・・?:補遺

以前、『ポスト・モダンはサヨクなんだけど・・・?』という記事をエントリした。こちら

そのとき、書こうと思ってたのに、忘れちゃったことがあったのを、急に思い出した。今度は、忘れないうちに記しておく。

「ポスト・モダンは、マルクス主義を完璧に批判し、ついに乗り越えた。だから、サヨクじゃない」
と言う主張があるのだ。

レヴィ・ストロースが、マルクス主義の根幹に関わる認識を、提示したのは事実だ。
だが、それでポスト・モダンが
「役立つ学問」
になったかと言うと、全然違う。マルクス主義同様、相も変わらず
「クソの役にも立たない、唯物論のまま」
だ、というのが、ぼくの意見だ。

まずは、事実の方から見てみよう。



 

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